はりきゅうの効果と適応症




★鍼灸の施術について


 ● 鍼の施術について
 鍼は、きわめて細いステンレス製で(太さ 直径0.17o〜0.33o 長さ 40o〜80o)を経穴(ツボ)に刺入します。刺入の方法は、主に管鍼法と言って円形の金属或いは合成樹脂製の筒を用いて無痛で刺入します。(一部、中国で行われている方法として筒を使わずに鍼を刺入する方法も行われています。)
 刺入した鍼は一定の刺激(鍼を上下したり廻旋、振動)を加え直ぐに抜く方法と10〜15分間置いておく方法があります。また、刺入した鍼に、※1微弱な低周波パルス通電をする方法や※2刺入せずに皮膚に接触させたり押圧させたりする方法もあります。
1  痛みや筋肉のこり、血液循環の促進に効果があります。
2  小児鍼として乳幼児の夜尿症、夜泣きなどに効果があります。


  ※ 鍼の安全性について
 はりの安全性、管理については、人体に使用するはりはディスポーサブル(使い捨て)鍼(かなりの治療院で使用)又ははりの消毒に外科手術の器具等に用いられている、オートクレープ(高圧蒸気滅菌器)を使用するように指導しています。また、廃鍼は、専門処理業者等に依頼しております。




 ● 灸の施術について
 艾(もぐさ)を用いて経穴(ツボ)に熱刺激を加える方法で、艾を直接皮膚上に乗せて着火させる直接灸と艾と皮膚の間を空けて行う間接灸とに大別され、その方法はいくつかあります。
1. 艾を小さくひねって直接すえる。
2. いぼやウオノメに灸をして焼き焦がしてとってしまう。
3. 皮膚と艾の間にニンニクあるいは生姜、塩等をおいて柔らかい熱を伝える。
4. 温灸器と言う器具に艾を入れて熱を与える。
等です。その他に、鍼を併用したやり方では、鍼の軸の先に艾をつけて燃やして、熱を与える灸頭鍼と言う方法もあります。




 ● 他の補助療法について
 治療院によっては、遠赤外線照材、低周波通電、吸い玉、テーピング等をおこなうこともあります。






★鍼灸の適応症について


 鍼灸治療は、どんな病気に効果があるの・・・・とお思いの方、下記の病気に効果があると云われています。多くの病気に効果があることが分かると思います。
 詳しくは、治療院でお尋ね下さい。


WHO(世界保健機関)ではり・きゅう治療に有効であると認めた病気は


神経系疾患 ◇神経痛 ・ 神経麻痺 ・ 痙攣 ・ 脳卒中後遺症 ・ 自律神経失調症 ・ 頭痛
めまい・ 不眠 ・ 神経症 ・ ノイローゼ ・ ヒステリー


運動器系疾患 ◇リウマチ ・ ◇頸肩腕症候群 ・ ◇頸椎捻挫後遺症 ・ ◇五十肩 ・◇腰痛
関節炎 ・腱鞘炎・ 外傷性の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)


循環器系疾患 心臓神経症 ・ 動脈硬化症 ・ 高血圧低血圧症 ・ 動悸 ・ 息切れ


呼吸器系疾患 気管支炎 ・ 喘息 ・風邪および予防


消化器系疾患 胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘) ・ 胆嚢炎
肝機能障害 ・肝炎 ・ 胃十二指腸潰瘍 ・ 痔疾


代謝内分泌系
疾      患
バセドウ氏病 ・ 糖尿病 ・ 痛風 ・ 脚気 ・ 貧血


生殖、泌尿器系
疾      患
膀胱炎 ・ 尿道炎 ・ 性機能障害 ・ 尿閉 ・ 腎炎 ・ 前立腺肥大 ・陰萎


婦人科系疾患 更年期障害 ・ 尿腺炎 ・ 白帯下 ・ 生理痛 ・ 月経不順 ・ 冷え性
血の道 ・ 不妊


耳鼻咽喉科系
疾      患
中耳炎 ・ 耳鳴 ・ 難聴 ・ メニエル氏病 ・ 鼻出血 ・ ちくのう
咽喉頭炎・鼻炎 ・へんとう炎


眼科系疾患 眼精疲労 ・ 仮性近視 ・ 結膜炎 ・ 疲れ目 ・ かすみ目 ・ ものもらい


小児科疾患 小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)
小児喘息 ・アレルギー性湿疹 ・ 耳下腺炎 ・ 夜尿症 ・虚弱体質の改善


※ 国が認めた健康保険での適用疾患は、◇印が認められています。詳しくは「保険での治療」をご覧下さい。